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座りっぱなしは寿命を縮める?!

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座ってる時間が長いと、どんな病気になる危険があるの?137024a884d060f7b487d24410e2a7d1_s
仕事で長時間座っていなければならない人はどうしたらいいの?

「座りっぱなしで体を動かさない」ことを
セデンタリー(Sedentary)という。
単なる運動不足ではなく、長時間じっとしている状態を指す。

仕事はデスクワークが中心という人も多く、
現代人には特に珍しくない状態だが、
最近の医学界ではこれが「寿命を縮める」と注目されている。

日本抗加齢医学会理事長を務める坪田教授のお話。

「セデンタリー・ライフスタイル、すなわち動かない生活は
タバコと同じくらい体に悪く、がんや心血管障害など
命にかかわる病気の原因になることがわかってきた。

2012年にWHO(世界保健機関)は、
1日10時間以上座っている人は
4時間以下の人に比べて
病気になるリスクが40%も高くなると発表している。

長時間座っていると病気になる――。

「ホントに?」と思ってしまう話だが、
わかりやすい例に「エコノミークラス症候群」
(正式には深部静脈血栓症/肺塞栓症という)がある。

飛行機の狭い座席(エコノミークラス)に
長時間座っていることで脚の血行が悪くなり、
静脈の中に血栓ができる。

それが肺動脈に詰まると呼吸困難や発熱を起こし、
死に至ることもある病気だ。

エコノミークラス症候群の原因は
「血行が悪くなる」こと。

それに加えて「交感神経の緊張、エネルギー消費の低下が
セデンタリーの問題」と坪田教授は指摘する。

2時間以上座りっぱなしだと、がん発症リスクが高くなる!

406万8437人を対象に、
がんとセデンタリーの関係を調べた研究がある。

それによると、
セデンタリーが1日2時間増えるごとに
結腸がんの発症リスクが8%ずつ、
肺がんの発症リスクが6%ずつ高くなる。

定期的に運動している人でも
セデンタリーの時間が長いと悪影響が出ることもわかった
(J Natl Cancer Inst.2014 Jun 16;106(7),pii:dju098)。

運動不足がいけないのはもちろんだが、
それ以上に良くないのは「長時間座っている生活」なのだ。

そうは言っても、仕事で毎日朝から晩まで77b78547ccfb2a9900932f2756d8cdef_s
パソコンとにらめっこしなければならない人も少なくないだろう。

セデンタリーの時間を長くしないため、
2時間に1回は席を立ち、
手足を動かすことを心がけてほしい。

長時間座り続けざるを得ないとき、
坪田教授が実行しているのは
「イスの上で正座」だ。

「太ももの大腿四頭筋は人体最大の筋肉なので、
ここのストレッチはセデンタリーの害を減らすのに効果的。

デスクワーク中にときどきイスの上に正座して、
片方ずつヒザを上げ下げして
大腿四頭筋をほぐすといい」とアドバイスする。

糖尿病などの生活習慣病を引き起こす「肥満」も、
セデンタリーと深い関係がある。

米国の全国健康栄養調査を
解析した研究から興味深いことがわかった。

1988年から2010年にかけて、
米国では年0.37%ずつ平均BMIが増え続けている。

BMIとは要するに、身長と体重の比率から肥満度を見たものだ。
この数字が増え続けているということは、
米国人のデブ化が年々進んでいることを意味している。

ところが意外にも、この22年間で米国人の摂取カロリーは
ほとんど増えていなかった。

では何が変わったかというと、セデンタリーの時間だ。

22年前に比べて体を動かす習慣がないセデンタリーの人は、
女性が19.1%から51.7%へ、
男性が11.4%から43.5%へと急増していた。

早歩きで長寿を目指す640%e3%80%804cad10e884e7ad871bf0c0066be18bc9_s

米国の全国健康栄養調査の結果を解析した研究からは、
摂取カロリーが同程度でも、
太っている人は座っている時間が長いことも確認された。

「歩く機会を増やすなど、日常の中でアクティブに動いて
セデンタリーの時間を減らすだけでも
肥満を防ぐ効果がある」と坪田教授。

同じ“歩く”にしても、スピードを上げればより効果が高まる。
速く歩くほうがカロリーを消費するのは当然としても、
東京都老人総合研究所の研究によると、
「歩くスピードが遅い人は速い人に比べて死亡リスクが2.17倍高く、
心血管疾患による死亡リスクは3倍高くなる」
(J Am Coll Cardiol.2013 May 14;61(19):1964-72)という。
もちろん、できればしっかり運動するのがベストだ。

「運動って30分以上続けないと意味がないんでしょ?」
と思われがちだが、そんなことはない。

台湾の国家衛生研究院が41万6175人を対象にした調査から、
「1日15分」でも大きな効果があることがわかった。

ウォーキングなど中程度の運動を毎日15分する人は、ab370c4e23eee4025437b4a501a8320f_s
まったく運動しない人に比べて
「病気による死亡率」が14%減り、寿命が3年延びる。

さらに1日90分までは、運動時間が15分増えるごとに
死亡率が4%ずつ減り、
毎日90分運動する人は運動しない人に比べて
死亡率が35%も減っていた(Lancet.2011 Oct 1;378(9798):1244-53)。

忙しくてスポーツクラブに通う時間が取れない人も、
1日15分のウォーキングならハードルは低いだろう。
2回に分けてもいい。
「家から駅まで早歩きで8分なら、
その往復だけでも1日16分のウォーキングになる」と坪田教授は話す。

なお、通勤ウォーキングでは、
「いまオレは運動している!」と意識してほしい。
面白いことに、意識すると同じ運動でも効果が高まる。

ホテルのメイドを2つのグループに分け、
一方にだけ「掃除やベッドメイキングも運動です」と教えた。

同じ作業をしていたにもかかわらず、
そう教えられたグループだけ1カ月後に
平均体重が1.5kg減り、血圧や血糖値も下がった
(Psychol Sci.2007 Feb;18(2):165-71)という。

ただのビタミン剤でも、
「これをのむと頭痛が治りますよ」と言われると、
本当に治ることがある。
「プラセボ(偽薬)効果」と呼ばれるが、
どうやら運動でも同じような現象が起きるらしい。
「その気になる」ことが大切なのだ。

坪田一男さん
慶應義塾大学医学部眼科学教室 教授
1980年、慶應義塾大学医学部卒業。
2004年から現職。
日本抗加齢医学会理事長。

日経トレンディネット記事からの要約・転載

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