「パジャマ離れ」が快眠を妨げていたパジャマ

日本睡眠学会理事、江戸川大学社会学部人間心理学科の福田一彦教授のお話。
http://gooday.nikkei.co.jp/at…/report/…/091100017/051400008/
以下はその抜粋です。

仕事やプライベートの時間をやりくりするために、真っ先に削ってしまうのが「睡眠」ではないだろうか。また、年齢とともに、眠りが浅くなったり、目覚めが悪くなったりする人も多いに違いない。もう眠りで悩まないための、ぐっすり睡眠術をお届けしよう。
寝るときに着るものと言えば、すぐに思い浮かべるのがパジャマ。しかし、パジャマで寝ている人は、思ったほど多くないようだ。

■パジャマを着て寝るだけで睡眠が改善したという報告やパジャマ着用が睡眠全体の質向上に貢献したとの解釈。
何を着て寝ようと睡眠には関係ないと思うかもしれないが、実はそうでもないらしい。パジャマを着て寝るだけで睡眠が改善したという報告がある。ワコールとオムロンヘルスケアの共同実験の結果によるものだ。
普段パジャマを着用していない20~40代の男女30人に1週間、パジャマを着用して寝てもらい、その際の睡眠状態を調べた。するとパジャマを着て寝た夜は、着ていなかったときよりも、寝つきに要する時間が平均で9分間短縮した。さらに夜中に目が覚める回数が、平均3.54回から3.01回に減少した。寝床にいる時間のうち、実際に眠っている時間が占める割合を「睡眠効率」と呼ぶが、これも84%から87%に上昇。寝床の中で眠れないでいる時間が減ったわけだ。

■パジャマは発汗と寝返りを助けてくれる
福田教授の分析では
「パジャマを着る効果は、大きく2つあると考えられます。
一つは、衣服としてのパジャマの効用。
そして、もう一つが眠るモードへの切り替え効果です」
■パジャマで起きている時間と寝る時間を区切る
「睡眠の質という点から言うと、大事なのは、起きている時間と眠る時間をきちんと区切ること。部屋着のままだと、どうしてもこの区切りがつきにくいが、パジャマに着替えると『これから寝るぞ』という気持ちに自然と切り替わる。寝るモードに切り替える有効なツールの一つが、パジャマと言えるわけです」と福田教授。
■「入浴」、「パジャマ」、「明かりを暗く」で寝付き改善
「寝る1時間前までに入浴を済ませ、入浴後はパジャマを着用する。そしてリビングの明かりを暗めにして、ゆったりと過ごす。すると体温が下がってきて自然と眠くなるので、その段階でベッドに入って眠ればいい。これら3つを毎日の習慣にするだけでも、確実に寝つきがよくなるはずです」(福田教授)。