転移がん経験者のお話。
「がんは、私以外の誰かがなる病気」と
他人事のようにとらえないほうがいい。
がんはいつか自分のところにもやって来る
ということを、頭に置いておいた方がいいと思います
以下は、転移がん経験者のトークショウ紹介です。
(日経Goodayスペシャルセミナー「がん検診の現在と未来」のトークセッション)
【要約・抜粋】
- 結婚して6年が経った35歳のときに
ベビーができました。
そのときに産婦人科で受けた
子宮頸がんの検診で、クラス5(*1)
という結果が出て、まぎれもない
がんが発見されました。
飛び火をしたり浸潤をしたりの
可能性を考えないといけない
がんの存在が、
妊娠をきっかけに分かったんです。
*1 クラス5:明らかに悪性と断定できる異型細胞があり、
進行したがんが疑われる状態。
- 当時は子宮頸がんには偏見があって、
性的にだらしのない女性がなる病気だ
というレッテルを貼られていたんです。
・・・・。
人間には、太古の昔から
ヒトパピローマウイルス(*2)と向き合ってきた
歴史があることを、
祖母の体験からわかっていたので、
この病気のことを皆さんにお伝えしないのは
おかしいと思っていました。
*2 ヒトパピローマウイルス:HPV(Human Papillomavirus)。
生殖器に感染する一般的なウイルスで、
80%以上の男女が一生に1度は感染すると推計されている。
多くの場合、免疫機能によって自然に排除されるが、
一部が持続感染し、
子宮頸がん、肛門がん、膣がんなどを引き起こす。
- 検診に行こうと思うこと自体がおめでたいこと、
素晴らしいことなんだって言いたいくらい。
- アメリカのお医者さんは
「検査を受けた方が未来に対しての
心配事を削ることになるんだから、
とても合理的でしょう」って言うんですよ。
- いろんな先生や“がん友”に出会うことで、
気持ち次第で
予後が全く変わってくることがわかりました。
- メンタルが弱い状態でいると
免疫力や自然治癒力って落ちちゃうんですよね。
- 今は、3人に1人ががんで死ぬ、
2人に1人ががんになる
といわれている時代です。
私も昔はぼんやりと、
「がんは、私以外の誰かがなる病気」という
他人事のようなとらえ方をしていました。
でも、自分ががんになったときに
少しでもパニックを防ぐように、
がんはいつか自分のところにもやって来る
ということを、頭に置いておいた方がいいと思います。
がんになったとき、
誰に相談すればいいかということだけでも
決めておけば、少しは心を強く持つことができますよ。
- 「がんを怖がらない方法が2つあります」
・・・「1つは早期発見です」って。
「もう1つは患者としての気の持ちようです」って。
- 子宮頸がんっていうのは
比較的若い年代の女性に多く、
マザーキラーって言われるがんなんです。
- 病気はしんどいけれど、病気になったことで
心が広がって勉強になった部分はあります。
- 後悔をしないような選択をしてください。
やってしまったことに対して
「若気の至りだった」という
甘酸っぱい後悔とは違って、
検診をしなかったというのは、
苦い後悔だと聞いたことがあります。
人間はいつか必ず死にますし、
ほとんどの人ががんになります。
10分でも1時間先の未来でもいいから
イメージしながら、
自分らしい時間をどう過ごせるかを考えてほしいです。
詳細は次のURLでご参照ください。
http://gooday.nikkei.co.jp/atcl/report/14/093000039/100700137/?waad=abLZtgAl
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