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若くても突然死を招く不整脈。

不整脈のなかでも気を付けないといけないものはなにか?

気を付けるにはどうしたらいいか?
原因と予防のポイントは?

 

■不整脈とは
正常な心臓は安静時に
1分間に60~100回拍動している。

規則正しい拍動を生み出しているのは、
心臓の上部にある「洞房結節」という部分
から出る電気刺激です。

 

この刺激で心房や心室などの心臓の各部位が
タイミングよく収縮し、全身に血液を送り出している。

ところがこの回路に不具合が起きると
不整脈が出ます。

 

不整脈には次の種類があり、
特に気をつけるのは下記①に属する「細動」。
心室細動と心房細動です。

 

①「頻脈性不整脈」640%e3%80%80%e5%bf%83%e9%9b%bb%e5%9b%b3%e3%80%80
1分間に60~100回より速い場合
②「徐脈性不整脈」
拍動のリズムがゆっくりになったり、
間隔が空いたりして、
1分間に50回未満になる。
③「期外収縮」
脈が飛んだように感じるもの。
症状を訴える人が一番多い。
実は健康な人でも、
1日に年齢の数ぐらい起きているという。

 

では、気をつけたい不整脈とはどのようなものか。
特に注意したいのが
脈が速くなる頻脈性不整脈が重症化した「心室細動」。


心臓が細かく震えるようにけいれんし、
突然死を起こすリスクのある不整脈。
心臓のポンプ機能が働かず、
全身に血液を送り出せなくなる状態が
長く続けば命にかかわる。

 

心室細動が起こりやすいのは、343937
心筋梗塞や心筋症など、
もともと心臓の病気がある人のことが多い。
しかし、なかには心臓病がなくても
突然起こることがある。
これを特発性心室細動といい、
30~40代の突然死の原因の一つです。

 

これまでの研究で
特発性心室細動を起こしやすい人では、
ブルガダ症候群と呼ばれる
特有の心電図を示す病気があることが分かってきた。

心電図検査で心室細動のリスクが
高まっていないか見極めるとともに、
睡眠不足や過労、ストレスなどを避けるよう
気を付ける必要があります。
治療方法としては
植え込み型除細動器を使って
自動的に電気ショックで細動を止める
治療などがあります。

 

■60歳以上に多い心房細動

 

同じく脈が速くなる不整脈の一つに「心房細動」がある。
加齢に伴い増える危険な不整脈の代表で
60歳以上に多い。
心房内のあちこちで電気的興奮が発生し、
心房が細かく震えるように動く状態。
胸がモヤモヤするように感じることがある
という。

 

心室細動のように心停止を起こすわけではないが、
心臓に大きな負担がかかって疲弊し、
心臓の機能が低下すれば心不全につながることもある
心房内の血液がよどめば血栓ができやすくなる498x%e8%84%b3%e6%a2%97%e5%a1%9e%e3%80%80
血栓が脳の血管に詰まり、
脳梗塞(心原性脳塞栓症)の原因ともなる。

 

心房細動の治療は、
血栓ができにくくする抗凝固薬や
抗不整脈薬を用いた薬物療法が中心。
完全に治すには、カテーテルという細い管を血管から入れて、
異常な電気的興奮の発生源を焼き切るという治療法もある。

 

徐脈性不整脈で気をつけたい失神

 

脈が遅くなる徐脈性不整脈で気をつけたいのが、
拍動のリズムが遅くなったり、
一時的に止まったりしたときに起こる失神だ。
「3、4秒拍動が止まるとめまいを感じ、
9秒以上では失神する
後ろに引きずり込まれるように意識が遠くなる感じ」だという。

 

不整脈そのもので突然死することはまれだが、
失神が起こると転倒によるけがや事故の原因となる。
車などの運転中の場合には、
命にかかわる重大な事故を引き起こす危険もある。
リスクの高い人では、体にペースメーカーを埋め込んで治療する。

 

■不整脈の原因
(1)年齢
不整脈の主な原因が、加齢です。
歳を取ると、誰もが徐々に不整脈になっていきます。

 

(2)病気
不整脈がある方の半数以上は、
心臓に病気を患っています。

 

(3)ストレス
ストレスからくる不整脈は、
年齢を問わず誰にでも起こりうるものです。
特に期外収縮は、
多くがストレスによるものです。

 

(4)不摂生
飲酒や喫煙、睡眠不足、不規則な食事、
運動不足などによっても不整脈が起こります。

 

■不整脈の予防ポイント


(1)食べるべき食べ物・避けるべき食べ物
不整脈が起こる原因は、
生活習慣の乱れや心身のストレスです。
それらを改善する食べ物は、
乳製品や緑黄色野菜などの
ビタミンAを含む食べ物です。

 

そして、ストレスを減らすものと言えば、
やっぱりカルシウム。
牛乳や煮干しなどを食べて、
カルシウムを摂取しましょう。

 

反対に、いわゆる「嗜好品」は避けたほうがいいです。
精製された砂糖は、実は自律神経を乱します。
甘いものが食べたければ、
黒砂糖を選ぶといいでしょう。
とは言っても、取り過ぎは厳禁です。
また、同じ理由でカフェインも避けるべきです。

 

(2)生活習慣改善・ストレス解消
生活習慣改善やストレス解消に臨んでみましょう。
・生活習慣の改善


ついつい遅くまで起きてしまう、
食べ過ぎてしまうと言った生活を送っている方は、
生活習慣を改善してみましょう。

 

22時~23時の就寝、
8時間程度の睡眠が理想です。
寝付けない方は、目を瞑るだけでも身体が休まります。

 

生活リズムをリセットするために、
早起きをして、翌日は眠くても昼寝をしない
ようにするのもいいですね。

 

そうすれば、嫌でも22時~23時には
眠くなると思います。
食生活については、
脂肪・塩分・糖分を減らした食事を心がけましょう。

もちろん、飲酒・喫煙はNGです。

 

・ストレス解消


強いストレスは、不整脈だけでなく、
様々な体調不良の原因となります。

自分の好きなことをしたり、気分転換をしたり、
お風呂に入ってリラックスしたりしましょう。

 

湯船に浸かりながら、ふくらはぎや二の腕、
肩などをぎゅうと揉むと、身体の緊張がほぐれます。
時間がない人は、思い切り両肩を上げ、
ストンと落とすのを繰り返すといい
ですよ。

 

■年に1回は心電図検査を600%e3%80%80%e5%bf%83%e9%9b%bb%e5%9b%b3%e6%a4%9c%e6%9f%bb


 不整脈は、危険なものもあるが、
適切な処置をすれば、
命にかかわる事態を
最小限に食い止めることができる。
ですから、定期的に
心電図検査を受けることが大切です。
脈に異常を感じたときのほか、
症状はなくても
年に一度は検査を受けて
おいたほうがいい。

 

■心電図検査にはいろいろある


心電図検査には、目的に応じていくつかのタイプがある。
病院の外来で行うのは、
横になって心電図を記録する安静時心電図検査です。
健康診断などでも広く使われている。
検査時間は短くてすむが、
検査中に不整脈の発作が出ないと記録できないという難点がある。

そんな場合に使われるのがホルター心電図。
携帯型の心電計を装着、24時間連続して取る。
医師はデータをコンピューターで解析し、
不整脈が起こっている場所をチェックする。
このほか運動時の心電図を調べる運動負荷心電図や、
数日~数週間にわたって心電図を取る
イベント心電計などもあり、
症状に応じて使いわけられている。

 

出典:日経Gooday - 日経新聞電子版
習慣病.com