朝食抜きが、朝の“時差ボケ”を招く
残業のある日は「分食」で夜型シフトを防止
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体内時計は1日24.5時間周期
「1日は24時間周期ですが、私たちの体内時計は約24.5時間と、少し長くできています。このズレをそのままにしておくと毎日およそ0.5時間ずつ後ろにずれていく計算になりますが、朝起きて日光を浴びると、体内時計がリセットされてズレが修正される。いわば朝のスイッチが入るわけです。実は、朝食を取ることでも同じリセット効果が得られます」。
(早稲田大学先進理工学部生理・薬理学研究室の柴田重信教授)
全身には約60兆個の細胞があり、その一つ一つに「時計遺伝子」が内蔵されている。
これらの時計遺伝子から成る体内時計は、主に2つに分けられる。
脳にある“主時計”と、臓器にある“末梢時計”だ。
「主時計は脳の視交叉上核(しこうさじょうかく)にあって、光の刺激によってリセットされます。
一方、末梢時計は胃や食道、肝臓、腸…と全身のあらゆる臓器に存在している、
いわばローカル時計のようなもの。
この末梢時計をリセットさせるのが、食事です」(柴田教授)。
食事を取ると、いろいろな臓器にある末梢時計がせっせと働きだし、体内時計のリズムを刻む。
体内時計をリセットする効果は朝食が一番高い。
朝食を抜くと、体は”時差ボケ”になる
朝食によってインスリンが増え、それによって朝のスイッチが入り、体内時計が新たな1日を刻み始めるわけだ。
しかし、朝はぎりぎりまで寝ているから、朝食なんてろくに取らないという人も多いかもしれない。これでは臓器を目覚めさせる朝のスイッチが入らず、午前中はボーっとする、体温が十分上がらない、眠気が取れない…と、体調もいま一つになる。「こんな状態は体内時計のズレが修正されない“時差ボケ”のようなものだ」と柴田教授は言う。「各臓器をオーケストラに例えると、それぞれが勝手なリズムを刻んでいるような状態。いわば“朝食抜き時差ぼけ”ですね」。
夜遅い食事は体内時計を夜型にシフトさせる
12時の昼食の後、夜22時に夕食を食べると、
夕食が1日の中で最も長い絶食明けの食事になる。
夜なのに朝のスイッチを押して、体内時計がリセットされてしまう。
夜型の生活習慣は肥満につながる
「夜型の人は日ごろの睡眠不足を補おうと週末に“ドカ寝”をすることが多い。ドイツの研究では、平日と週末の睡眠時間の差が大きいほど太りやすく、また、この差が大きいほど実験での試験の点数が悪いことも報告されている。夜型はメタボ一直線で、仕事のパフォーマンスにも悪影響が出かねないということです」(柴田教授)
柴田教授が薦めるのが「分食」だ。「夜12時に寝る人なら、6時か7時ごろに軽く何かをつまんでおき、
家に帰ってから食べる夕食の量を少なくする。
これなら夜型化を防ぐことができます。
そもそも夜はもう寝るだけですから、たくさん食べる必要はないのです」
と柴田教授はアドバイスする。
結局、基本は3つ。
夜の食事は早めに(難しい場合は「分食」を!)。
夜の断食時間をしっかり確保。
そして朝は太陽の光を浴びながら朝食をとる!
これで時差ボケとメタボ化を予防できるというのだから、始めない手はないではないか。