講演 免疫が切り拓く 最先端の免疫治療

講師 阿部博幸

医学博士、
トーマス・ジェファーソン大学客員教授

国際個別化医療学会 理事長

 

様々な免疫治療が発表され
それぞれのクリニックで治療が行われています。

 

この状況において
免疫細胞療法を選ぶときにその治療をどうチェックするか、
ポイントを挙げています。

 

これらのチェックポイントに照らして
講演で説明された免疫細胞療法はどうであったか?

 

以下のとおりです。

 

1.治療実績を公表しているか?

   前立腺、肺、大腸、すい臓について治療実績を公表していました。
有効率とは、がん細胞が消滅した場合だけでなく、
縮小、増殖ストップの場合を含む。
全体について言えることが、治療後約1年生存者はその後も生存すること。

 

2.がん幹細胞攻撃の有効性は?

  免疫治療が有効であることが、大阪大学や慶応大学の研究チームによる動物実験で証明されている。
臨床試験データはない。
がん幹細胞は通常のがん細胞よりも増殖の速さが遅いので、
抗がん剤治療や放射線治療が効きにくい。大きな課題となっている。

 

3.血液検査(HLA検査)やがん細胞検査(遺伝子検査)を基に治療が行われるか

  治療開始前にHLA検査を行い、がん抗原選択が行われる。
遺伝子レベルのがん細胞検査を「治療の羅針盤」として活用している。

 

4.がん細胞への攻撃だけでなく免疫細胞を護る治療が同時に用意されているか。

  免疫細胞を護るため、
免疫チェックポイン阻害剤(薬品名オプジーボ)による治療を
場合によって行っている。
ただし、オプジーボについては必要最小限の使用に留めている。
(註:オプジーボについて最近重篤な副作用が報告されている。
また薬価が非常に高いことから保険財政圧迫要因となると懸念されている。)

 

5.無料で相談できるか?

初回の相談は無料。電話予約できる。

 

さらに、以下のチェックポイントもご参考にしてください。

 

1.がん細胞の多様性(変容・変装)に対応しているか?

  樹状細胞ワクチン療法と活性NK細胞療法を併用
(ハイブリッド免疫療法と云っている)、がん細胞の多様性に対応している。
多くの種類のがん抗原を採用、がん抗原を提示しないがん細胞への対応など。

 

2.治療対象のがんは何か。

すべてのがんに対応している。

 

3.標準治療との併用ができるか、できるとして同時併用可能か。

併用可能。
(註)ただし、同時併用は医療機関の環境が許せば可能だが、
混合治療に保険適用されない現状ではできないと思われる。

 

4.自分のがん細胞だけでなく人工抗原も使えるか?
使えても、必要な人工抗原が使えるか?

  自分のがん細胞を使った治療が可能。
加えて人工抗原による治療が可能。汎用的な人工抗原が使用できる。

 

5.提示金額カバー範囲を明確にする。

インターネットサイトで具体的な金額とそのカバー範囲が公開されている。
下記▼
http://acctokyo.com/price/price_immune/

 

≪講義メモ≫

 

○重要メモ only

 

◆樹状細胞ワクチン療法について

 

1.どんながんでも

2.どんなステージ(病期)でも

3.来院できない人でも

4.手術前後であっても

5.がんの発症予防にも

    有効に使える。

 

◆がんを遠ざける方法:アイゼンハワー元US大統領主治医PDホワイトのことば。

 

  • 太り過ぎない
  • タバコを吸わない
  • 歩け、歩けそして歩け。

 

<ご参考>

○治療実績(講師のクリニックの臨床データ)

抗がん剤治療が効かなくなったいわゆる「がん難民」に対して行ったもの。

前立腺がん 有効率 55% プロベンジという米国で認可済のものより優れる。
肺がん 有効率 68.2% 1年生存後は生存継続。完治2人
大腸がん 有効率 59.4% 1年生存後は生存継続
すい臓がん 有効率 42.9% 完治3人/42人

 

以上