お酒と楽しく向き合う、つまり悪酔い、二日酔いにならないためには
アルコールの血中濃度上昇をゆるやかにするのがいい。
ではその方法とは。
「お酒を呑む前に牛乳を飲む」なんてことではありませんよ。
酒を呑む前、呑んでるとき、呑んだ後、心掛けることは?
お酒は自分に合った量を呑むのがいいとはいえ、
いろんな事情でその適量を越えてしまいがちです。
そんなときお酒と楽しく向き合っていくうえで心掛けたいこと、
次のとおりです。
1.アルコールの血中濃度の上昇をゆるやかにする
二日酔い、悪酔いを防ぐのに、
気を付けなくてはならないのは、
アルコールの血中濃度を急激にアップさせないことです。
そのためには
呑む前にアブラ(油・脂)を摂って、
胃での食物の滞留時間を長くして、
小腸でのアルコール吸収を遅くすることです。
油分は胃での吸収時間がとても長い。
油分は消化管ホルモンの一種である
CCK(コレシストキニン)などが働き、
胃の出口となる幽門を閉め、
胃の中を撹拌する働きがあるのです。
このため
油分を含んだ食物は胃での滞留時間が長くなり、
吸収力が大きい小腸でのアルコール吸収が遅くなるのです。
この結果、
たくさん呑む前に油を含んだ食物を摂ると
血中濃度の急激な上昇をゆるやかなものにします。
このように、
いかに胃でのアルコール滞留時間を長くし、
小腸へ送る時間を遅くするかが、
アルコールの血中濃度を上げない
(=酔いを遅くする)カギになるのです。
では具体的にどんな食べ物がいいのだろうか。
刺身にオリーブオイルをかけたカルパッチョ、
マヨネーズを使ったポテトサラダなど
油を使った前菜向けの料理は多くあります。
こういった油を使った料理を
最初に食べるといいでしょう。
最初に食べるともたれそうですが、
から揚げ、フライドポテトなども効果が期待できます。
お酒と混じり合って半固形になるような食べ物だと、
より腸に送られにくくなります。
胃や腸にとってアルコール吸収が不利となる状況を、
いかにおつまみで作るかが
アルコール血中濃度を上げないポイントとなります。
油に加え、宴会の最初のうちに
とっておきたいのがキャベツなど、
ビタミンUを多く含む食品です。
キャベツに含まれるビタミンU(キャベジン)は、
胃の粘膜表層のムチンを増やす働きがあります。
ムチンは粘膜から分泌される粘液の主成分で、
粘膜を保護したり、細菌の侵入を防御する役目を担っています。
ムチンの層が厚くなると、粘膜保護効果が高まり、
アルコールによる刺激から胃を守ってくれるわけです。
わずかかもしれませんが、
アルコールの吸収速度を遅らせてくれる効果
もあるでしょう。
ビタミンUは、キャベツ以外にも、
ブロッコリーやアスパラガスなどにも
豊富に含まれています。
このほか、豆、山芋、オクラといったムチン
そのものを多く含むネバネバ系の食材も
おススメです。
2.呑んでしまったらアルコール分解を促す食物を摂る。
では、酒席で杯が進んだ後、
血中アルコール濃度をできるだけ
早く下げ、悪酔いや二日酔いに
つながらないようにするために、
何かできることはないのだろうか。
それはアルコールの分解に
必要な代謝物を補うことです。
①肝臓での代謝を助ける成分
タコ、イカなどに含まれるタウリン。
ひまわりの種などに含まれるムチン。
ごまなどに含まれるセサミン。
②水分の摂取も必須
アルコールは抗利尿ホルモン作用によって
尿量が増えて脱水症状に陥りやすいため、
それを防ぐためにも水分は飲んだ後に限らず、
お酒を飲んでいる最中も飲むようにしましょう。
飲んだ後は、体内の水分維持効果がある
電解質が含まれる飲料が効果的です。
個々人のアルコールの分解能力は
限界があり、それを超えれば
どんなにつまみ選びに気を付けても
必ず二日酔いになる。
個々人の適量を越えないよう
飲み過ぎにはくれぐれも注意したい。
因みに、
「お酒を呑む前に牛乳」の効果は?
「呑む前に牛乳を飲むと
胃に膜が張って悪酔いしない」などとよく言われている。
牛乳には4%弱ほどの脂肪分が含まれています。
ですから、多少なりとも効果は期待できます。
また、牛乳にはタンパク質が多く含まれているので、
胃粘膜の保護効果は期待できます。
少量では胃全体に膜を張るまではいきませんが、
ある程度の効果はあるでしょう。
出典:
1.日経Gooday
http://gooday.nikkei.co.jp/atcl/report/14/091100015/111700027/?waad=abLZtgAl
2.気持よく飲んで二日酔い防止
http://hangover.hajime123.net/20.html
3.酒に酔わない方法を考えるよりも二日酔いの対策を立てる方が賢い理由