たまに出会うすてきなこと

がん患者のこころ

さきもりの会に思う。

この数年、あるがん経験者の交流会に数多く参加し、
さまざまな方のお話を伺う機会に恵まれた。

お陰様で
がん患者であることによる不安は
生活を送る上のひとつの不安でしかない、
と思えるようになった。

生きることには不安が付きまとう。

仲間と一緒にいられる時間は
なぜか、言い知れない不安を和らげてくれると実感。

仲間に感謝。

人それぞれの悩みは深い。
その人の人生そのもの。日常生活そのもの。

病というきっかけがこれまでの人生で
出会ったことのない情景を照らし出す。

病を通して人生を違った角度から考える機会が与えられたと
感じるのは私だけではないであろう。

どんな人も生きてゆく上で
100%大丈夫なんてことはあり得ない。

その中で同じ悩みを抱えて
その辛さがわかる仲間とお話しできる時間には
気持ちに安らぎを与えてくれる力がある。

井戸端会議のようなものという方がいる。

確かに取り留めないことを話していることもある。

しかしたまに目が覚めることに出会うことがある。

常々気にかかっていたことが氷解するとき、
胸のつかえがとれたような感覚を味わった。

あなたもそうでしたか、と思う気持ちに何度か救われた。

そんなたまにあるすてきなことを期待しながら
仲間との交流は
和やかに、面白おかしく進んでいた。

たまに出会った素敵なことは詳しくは云えない。

機密厳守なのだ。

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