人間の血管にある内皮細胞には血管を守る働きがあるってご存知ですか?
このだれもが持っている機能を活かして動脈硬化を予防しよう。
このすばらしい機能を保全し、血管を若々しく保つために、
まずその機能メカニズムを知っておこう。
一酸化窒素がどう血管を保全するのか、
内皮細胞が一酸化窒素(NO)を発生させるメカニズムを踏まえて
脳梗塞を例に一酸化窒素(NO)がなぜ予防になるのか?みてみよう。
一酸化窒素が血管をどう保全するのか
血管の内壁を構成し、血液と触れる「血管内皮細胞」と呼ばれる部分からは一酸化窒素(NO)が出ます。
この一酸化窒素(NO)は、
血管の筋肉をやわらかくして広げ、血流をスムーズにする。さらに、
血球の血管壁への接着を阻害し、血管内に脂肪(プラーク)が堆積するのを抑制する。
これで血管が若々しく保たれ、動脈硬化予防として重要な働きとなる。
動脈硬化予防には、
血管内皮細胞が持つ一酸化窒素(NO)発生促進がポイントとなる。
一酸化窒素(NO)を内皮細胞が発生させるメカニズム
内皮細胞は、血流が速くなると、一酸化窒素(NO)を産生して放出する。
つまり
運動して血流が速くなると一酸化窒素(NO)が発生しそれが血管を拡張させ、その血管拡張はさらにNOを発生させるという好循環を実現する。
運動は一酸化窒素(NO)発生を促し血管を拡張させ、さらに一酸化窒素(NO)を発生させるということになる。
脳梗塞に対して、一酸化窒素(NO)がなぜ予防になるのか?
アテローム血栓症脳梗塞は、血管にアテロームができているところに新たにできた血栓が流れ着いてきて血管を塞ぐことで起きるという。
脳梗塞を発症すると、詰まった血管から先の脳組織が酸素や栄養の不足のため壊死してしまい、さまざまな身体的障がいを引きおこす。
しかし血栓ができるのはなんらの原因で傷ついた血管を補修する人間本来が持つ自然の機能だ。問題は血栓が血管修復後、自然に消えてしまわずに、それをもとに血栓が大きくなって、血管を塞ぐ可能性がでることだ。
このとき、一酸化窒素(NO)は血管壁をなめらかにし、そもそも血管内にプラークが着きにくくすると同時に脂肪(プラーク)ができても堆積してアテロームになるのを抑制する。
つまり、一酸化窒素(NO)は「アテローム血栓症脳梗塞」を予防するということになる。
一酸化窒素(NO)発生促進するには
一酸化窒素(NO)発生を促すには、運動、睡眠や食材で実現できる。
有酸素運動には血管を拡張させる作用があり、一酸化窒素の分泌を増やす。
運動として、ウォーキングなど有酸素運動。ふくらはぎ体操・・・・
具体的にどう運動すればいいかは別稿に譲る。
深い睡眠のときに出る成長ホルモンは、
血管内皮細胞の修復を行い、一酸化窒素を出す力を高めてくれる。
また、食物繊維には悪玉コレステロール(LDLコレステロール)の排出を助ける働きがある。これはプラーク(脂肪)の堆積を予防することに繋がる。
さらに、「血行を良くする食べもの」は一般に一酸化窒素の分泌を増やす。