検査被ばくに思う

がん治療・予防
 検査被ばくは低線量被ばくの問題として取り上げられる。
 
正常細胞が検査被ばくで傷つけられた時、
傷つけられた程度に応じてどの程度回復できるか、明らかでない。
 
病院で行われている放射線治療では細胞の回復度などを予測しながら進めるという。
そうだとすると、
放射線治療でさえその成否は、医師の力量と患者の体力・体調・体質によってケースバイケースの状態、
つまり、どうなるかわからない、というなんともお寒い状況が現状だということになる。
 
これだけ放射線治療が実施されているにもかかわらず
患者には許し難いこの状態はなぜ許されるのか。
 
メリットの比較衡量論を短視眼的に進めてきたからか、と思わざるを得ない。
被ばくしないで病が進行するデメリットよりも被ばくして得るメリットが大きい、
と簡単に問題を片づけてしまう一方、
短視眼的に「がんが消えた」ので、
中長期的にその後がフォローされていない結果ではないのか。
たとえ、数十年後に副作用らしきものが出たとしても因果関係云々でうやむやにされる。
 
この状態は患者にはいたたまれない。
がんを治してやるという高飛車な態度さえ見え隠れする。
 
結局、中長期視点でがん治療として有効かつ安全なものが皆無だということになる。
 
一時的にがんを排除したり弱めることができても、
副作用を克服して完治できる見込みある治療は
手術のケースにほんのわずかにあるに過ぎない。
 
この現実は患者として悲しすぎる。

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